特別企画 「香港・マカオインディペンデント映画祭」
◎大阪:シネヌーヴォX にて2017年9月30日(土)〜10月6日(金)
→シネヌーヴォ特設サイト
*同時開催=ヴィンセント・チュイ監督特集
大阪:プラネットプラスワンにて
2017年9月30日(土)〜10月11日(水)
日本・香港インディペンデント映画祭2017 in 東京
◎東京:テアトル新宿にて4月15日(土)〜21日(金)
香港インディペンデント映画祭2017 in 名古屋
◎名古屋:シネマスコーレにて5月6日(土)〜12日(金)
香港インディペンデント映画祭2017 in 大阪
◎大阪:シネヌーヴォーにて6月3日(土)〜9日(金)
(名古屋・大阪は香港映画のみの上映となります)
日本・香港インディペンデント映画祭2017[東京]&
香港インディペンデント映画祭2017[名古屋・大阪]について
リム・カーワイ
【映画監督、日本・香港インディペンデント映画祭2017主催】
日本で香港映画といえば、ジャッキー・チェン、マイケル・ホイ、ツイ・ハーク、ジョニー・トーなどの名前を思い浮かべる人が多いかもしれない。彼らが手がけたカンフー、コメディ、アクション、フィルムノワールなどのジャンル映画や娯楽映画は、香港の環境に合わせて独自の発展を遂げつつ、大手製作会社による巨大な流通ルートに乗って日本のみならず全世界を一世風靡した。
2017年は香港が中国に返還されてからちょうど20年になる。返還時の条件として、50年間は香港に高度な自治を認める「一国二制度」が保証されていたが、この20年間の間に香港と中国という2つの異なる体制の中でさまざまな対立と矛盾が生まれた。例えば2014年の秋に起こった「雨傘運動」はまだ記憶に新しい。
2014年の雨傘運動(《乱世異聞─僕らの雨傘運動》チャン・ジーウン監督)
このような事件は突如発生したわけではなく、近年、香港の変化に興味を持つ者であれば、社会の推移に伴い民衆の怒りが爆発したことには驚かないかもしれない。今までの商業映画において、香港と中国の関係や、2つの異な反映する物語や表現は、あまり見られなかった。しかし2000年代に入ると、このテーマに誠実に取り組み、商業映画とはまったく違う制作体制・政治的テーマを持ちつつ、実は娯楽性が高い。
映画の美学、作家性が重視される日本のインディペンデント映画と比べると、香港インディペンデント映画の特徴の1つは、社会派ながら、エンターテイメントであると言える。特に今回集めた作品は一般の商業映画が決して取り扱わないような社会的、スタンスのものが多い。今回の映画祭では日本と香港のインディペンデント映画を一週間に渡って毎日2本立てで上映し、上映後には、言葉と文化だけでなく製作環境も表現内容も異なる両地の監督をゲストに迎えてトークイベントを行う予定だ。この映画祭を通じて、今後のインディペンデント映画の越境性、表現の可能性などを巡って何かを感じ取ってもらえたら幸いである。
リム・カーワイ Lim Kahwai 【映画監督】
1973年マレーシアのクアラルンプール出身。1998年大阪大学基礎工学部電気工学科卒業。通信会社で6年間エンジニアとして勤めた後、2004年9月に北京電影学院に学び、卒業後映画を自主製作。北京で不条理劇「アフター・オール・ディーズ・イヤーズ」、香港で無国籍映画「マジック&ロス」、大阪を舞台にした作品「新世界の夜明け」「恋するミナミ」を監督。いずれもアジア人女優をキャストした作品だ。昨年2016年には、中国全土で一般公開された中国語作品「LOVE IN LATE AUTUMN」を発表したばかり。今年から大阪3部作のラストとなる作品「COME AND GO」の製作準備中。
主催:シネマドリフターズ cinema drifters ,影意志 Ying E Chi ,
テアトル新宿 Theatre Shinjuku, シネマスコーレ Cinema Skhole,
シネ・ヌーヴォ Ciné Nouveau
協賛:香港藝術發展局 Hong Kong Arts Development Council
協力:艺鵠 Art and Culture Outreach ,香港藝術中心 Hong Kong Arts Centre ,香港電台 rthk
字幕製作:唐津正樹 字幕監修:最上麻衣子、リム・カーワイ
メインヴィジュアル デザイン:阿部宏史 & 髙橋彩基
ウェブ:Chika